こんばんは、織田檸檬です。
モダンタイムスを読み終えました。
伊坂幸太郎『モダンタイムス』
こないだのhontoセールにて買いました。
あらすじが面白そうだったので。あと伊坂幸太郎なので、はずれがないだろうということで。
以下、簡単なレビューです。
所感
読み始めて予想が外れたことが2つありました。
ひとつは、誘拐の犯人が妻だったこと。
そしてもう一つは、主人公が浮気をしていたことです。
はじめの場面、主人公に襲撃を命じた人物が早々に妻だとわかって驚きました。
その驚きで油断したのか、あの妻の行動に対して、主人公に可哀想と思ったり、妻のキャラ設定がぶっとんでるなと思ったりなどしていました。
ここまで、主人公が浮気をしているとは思わなかったのです。
が、そんな矢先で実は、主人公もちゃっかり浮気してたっていうところで第2の意外でした。
おそらく自分が書くとするなら、本当に自分が浮気をしていないように設定していたと思います。
しかしここで主人公が浮気をしていることによって、主人公の行動目的(浮気をどうにかして隠し通す)といのがはっきりしたし、それを必死になって頑張らないといけないというのもわかるし、果たしてこの問題がどういう解決を見るのかが気になるという引きが生まれた、と思います。
たった数ページでここまで引き寄せるという、プロの技を垣間見ました。
ですが……。ちょっと読みが外れてました。
先ほど、この浮気問題をどう解決していくのか、ということを僕は期待してしまったので、中盤以降の流れに多少ダレが生じました。
超能力か〜と思いながら読み終えて、後々wikipediaとか他の方のレビューを見ると、実は『魔王』という作品の続編らしい、ということがわかって納得。これは僕が勘違いしたやつですね。
超能力の設定は前回から受け継いでいるものみたいです。
なので『魔王』の超能力設定がわかっている人間にとっては違和感なく読み進めることができると思います。
僕は、不倫を狂気気味に責め立てる妻からどうやって言い逃れするのか、それと平行に起こっている出会い系サイトの謎はなんなのか、そしてその2つがどう結びつくのかっていうところに期待してました。
でも不倫を隠すための唸るアイデアとか、驚愕する謎とかそういうのはなかったです。
終盤まで読み終えた上での雑感としては、説明っぽさ……?
なんていうか、人生の先輩から教えを請うている感じがしました。世の中のしくみを教えてもらっているというか、伊坂風池上彰解説みたいな。
序盤のあの、これからどうなっていくのか、みたいなわくわく感は読んでて楽しかったし、作者も『翻弄される姿を描きたかった』とあとがきに書いてあったので、目的は達成されていたと思います。なので不満はないです。でももう一度読みたいかと言われると微妙だなという感じです。
まとめ
というわけで上から読者目線で簡単なレビューを書きました。
これはいずれ魔王を読めという流れですねわかります。
魔王を読む勇気が果たしてあるかどうか。
以上です。
今日のGIFについて
今回は静止画になりました。
前回の続きはできなかったので別に一枚絵を作りました。